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日々のこととか六命のこととか _('ω' 」  )_
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人森が小兎と会った話。

前夜譚というか、特筆するほどのことでもなかったのでやっぱり止めとこう。うん。
うさぎさんとの出会いは後頭部にパン投げられて新たな世界が開けたみたいなそんな。

蛇目さんとはえーと、なんだろ。
スティルフで「ちこく、ちこ、く」言いながらぼんやりと食パンを銜えつつ決して走らず急いで歩いてたレルカと曲がり角で激突して食パンが飛んて路上にぺちょりと落ちたりそれを見た兎さんがガラスの仮面風の驚愕を浮かべたり初めての気持ちだったり鉈振り回して「嘘だッッ!!!!」とか、あれなんかだいたいひどい(…






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◆◇◇


気付いたときには、この世界に来ていた。

どうして来たのか知らない。どうやって来たのかも。

理由がなくとも、此処にあるのならば其れが自然。

還る術は無いのだし、還ろうというつもりも湧かなかった。

彼の世界が厭な訳ではない。だけれど"わたし"がここに居る。

"わたし"の居る場所がわたしの世界。

否、"わたし"こそが"わたし"の世界を構成する全てなのだ。



だけれど、何故だろうか。

何か大事なことを忘れているような気がする。

奇妙なこと。わたしは何も忘れていないのに。

まるで半身を失ったかのような喪失感。

奇妙な殊。

失ったのは、ただの右腕なのに。



ああ、また喚ばれている。

"わたし"の海に沈んでいた意識が浮上する。

あの娘とあの青年だ。

個の意思と交わるのはいつ振りのことだろう。

もう記録に無い。わたしが"わたし"になるずっとずっと前。


ああ、なんだったか。

そう、喚ばれているのだ。

あの少女はまたパンを投げるだろうか。

あの青年はまた不満げな顏を見せるだろうか。

彼の世界にはない。どても、とても、興味深い。


しかし、ああ。




ああ  右手は いつ  生えてくるのだろう。

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